2012年 09月 22日
ゆめのなる木 わたしが ゆめを伝える木「ゆめのなる木」と出会ったのは 18年前。そして ことの始まりは東京で、20年前のことでした。 最初の子どもがおなかに授かると、わたしは無性に静かな場所に行きたくなり、おなかの中の赤ちゃんからメッセージをもらいました。「風の音しか聞こえない静かな山で生まれたい。」 妊娠8ヶ月で日本を出て、電気も水道もない標高1000mのカリフォルニアの山に移住し、小さな小屋で二晩かけて、かわいいあかちゃんを生みました。 ![]() ![]() (生まれて1週間目 初めての産湯) ![]() 山の簡素な暮らしは、手洗いの洗濯、薪拾い、親戚も友人もいなくて、電話もなく、郵便屋さんも来ない。すべては山の地主さんのアドバイスと自分たちの直感で営まれました。子どもが生まれて3ヶ月後、暮らしを営むために音楽活動を再開、まずは 簡素なソーラー発電の電力でアルバムを制作しました。レコーディングのときは 地主さんの娘さんがベビーシッターに来てくれました。ところが わたしは日常では練習が全くできず、散々な演奏にパートナーは思い切り不機嫌になりました。 生まれたばかりのあかちゃんは四六時中抱っこしてないと泣いて、わたしは 片手で抱っこしながら料理や掃除をしていましたが片手でバイオリンを弾くことは無理でした。 パートナーは赤ちゃんの世話は母親の仕事と思いこんでいたので 赤ちゃんとバイオリンは両立しなかったのです。 ある日、衝動的な決意が訪れて、ひき受ける気持ちのないパートナーに赤ちゃんを託して、バイオリンのケースを持って、森に入りました。樫の木の森の真ん中の美しいマドローンの木に導かれて、その場所が練習場所になりました。赤ちゃんを生んで以来、初めての練習でした。その日から わたしは 森に通いました。 森から 小屋に帰ると 遠くからでも赤ちゃんの泣き声が聞こえてきました。パートナーはいらだって待っていました。ずっと、泣き続けていたのでしょう・・・わたしが わたしである時間を持つことが いけないことであるかのような 葛藤の日々が続きました。 ![]() ![]() ゆめの中で黄金色に 輝くゆめの木が伝えてくれた あなたが あなたであることは あなたの家族のためになり 世界のみんなのためになる あなたがあなたであることで 胸は高鳴り ゆめが咲く わたしが わたしであることで みんながつながりゆめが咲く あるがままを怖がらないで 帰ってゆくよ ゆめの中に マドローンの木が黄金色に輝いて励ましに来たことは、魔法のような出来事でした。 言葉も持たないはずの美しい木々がちゃんと わたしたちを見守ってくれている。 森は天国のようでした。木々や木漏れ日や風が美しくきらめいて、音楽を奏でていました。わたしが、バイオリンを弾いているときも 木の上では きつつきがドングリを埋める音が響き、小さなリスが目の前で ドングリを食べたり、鹿たちが悠々と歩いたり 小鳥たちの歌声も高らかで 調和に満ちていました。。 ![]() (洗面器の中の長男) 熊も狐も野ウサギも 木々も風も憩うでしょう 鳥も子猫も虫たちも 川も太陽もうたうでしょう 一つのところでうたおうよ 一つのところに帰ろうよ わたしたちは ゆめ咲く木 あなたのゆめを咲かそうよ 正直にまっすぐ見れば 帰ってゆける わたしは 森で うたう前に 土の上に座り目を閉じて、心にひっかかっている出来事を 静かに見つめるようになりました。そうすると ありのままの自分を受け入れることができて、願いが浮かび上がり 祈りが生まれ、心は 自由になるのでした。森は わたしの心を透明にしてくれました ![]() (次男は 満月の下 水中プールの中で 家族だけで 生まれた) 数年して パートナーが言いました。 『僕にとって一番尊い時間は 君が 楽器を持って森に行ってしまう時間だったよ。子どもたちを自分の責任で引き受けて愛を注ぐことで 自分の心が柔らかく豊かに変化した。ありたいかけがえのない時間だった。』 ゆめの中で黄金色に 輝くゆめの木が伝えてくれた あなたが あなたであることは あなたの家族のためになり 世界のみんなのためになる あなたがあなたであることで みんながつながりゆめが咲く わたしたちは ゆめ咲く木 あなたのゆめを咲かそうよ あるがままのきれいなあなた 帰ってゆこう ![]()
by nijinouta
| 2012-09-22 18:45
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アバウト
【虹のうた
☆吉本有里プロフィール】
生きてることの愛おしさを呼びさます魂の歌うたい・おはなし・リトリートオーガナイザー・ヘンプクラフト作家・ヘンプアクセサリーワークショップ講師
観音道場遊里庵(天職と田畑など暮らしの仕事を織りあわせ歌うように暮らし、祈り、わかちあい繋がる場所)運営
駒ケ根市在住。子ども、田畑、薪ストーブと手仕事のある暮らし。オリジナルCD11枚リリース。自然体な語りは深い共感を呼んでいる。波乱万丈な人生で紡がれた、透きとおった歌声は、母なる大地に抱かれるような心を柔らかくする魔法がかかっている。
年80回全国ライブ活動。バイオリン、ギター、太鼓など演奏するマルチミュージシャン。ライブ後の交流会(シェアリング)の時間を大切にし、自宅では年に3~4回、心と体、魂をひとつに回帰する3泊のリトリートをオーガナイズ。
2009年から自然出産やさまざまな体験を各地で講演も始める。
■大学在学中、満開の桜の下で舞い散る花びらに促され踊りうたを授かりライブ活動に押し出される。92年、東京で最初の子を身ごもり「風の音しか聞こえない静かな山で生まれたい」という声を聞く。
妊娠8ヶ月で北カリフォルニアの標高1000mのエルクバレーに移住。赤ちゃんの声を聞きながら出産。ふたり目は、満月の下の水中出産。野性と直観に導かれた人生が始まる。
デュオamachi(天地)で、赤ちゃんを背負って地元でストリートから歌い始め、遠方のギャザリングやニューエイジ教会、イベントなど子どもの成長に合わせ音楽活動を広げる。
2000年帰国。2003年長野の古民家を拠点に、畑、子育てをしながら国内外問わずライブ活動を展開。2006年火事により自宅が全焼、2003年からCD制作とライブをサポートしたパートナーが光に還る。
2007年、循環型暮らしのコミュニティー「遊里庵」を駒ケ根市に再建。限られたいのちを限りない愛で歌い生きることにコミットしている。
http://amanakuni.net/yuri http://ainohanam.exblog.jp/
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